APARI WEST

日本は今、大きな転換期を迎えています。薬物依存問題も、脱法ハーブや向精神薬依存、ギャンブル依存や性犯罪、また、PTSDや発達障がいとの重複など、嗜癖行動や依存症への対応に大胆な変革を必要とする時期に来ているのではないでしょうか。

私たちの目指すダイバージョンのスキームは、「地域の中で回復支援の実践」という単純なものである。重要なのは、薬物依存者を刑務所に行かせずに再起できるように地域社会と当事者が作る人と人のつながりの構築である。国家に頼るのではなく、私たち自身が主体となり作り上げていく。

刑務所での受刑で完結する時代は去り、司法と福祉、心理教育と精神科医療が連携し、地域社会による取り組みが求められています。

1985年にDARCが創設され、セルフヘルプ活動による薬物依存者回復支援に多くの成果を上げ、注目を集めてきました。

2000年には、NPO法人アパリを設立し、国境を越え、既存の医療・司法システムの考え方にとらわれず、当事者(アディクション問題を抱える本人や家族)のニーズを中心として、休息が必要な人には休息を、知識が必要な人には知識を、仲間が必要な人には仲間を、必要な時と場所でプログラムを作り、必要な人に提供してきました。また、刑事司法手続全般における支援活動において、保釈中の刑事被告人に対する薬物研修プログラム、受刑中の身元引受ならびに仮釈放時のスムーズな回復施設への入所など、再発防止に向けた各種取り組みを先進的に行っています。他にもアディクションの予防・回復支援に必要な情報発信、人材の育成、ネットワークの構築を目指し活動してきました。私達はこれにとどまらず、次世代のTC(セラピューティック・コミュニティ:治療共同体)及びプログラム、人材育成と回復資源のあり方に関し、様々な分野のリーダーが定期的に集い、関係者が継続的にスクラムの輪を広げていくことの重要性を確信するに至りました。

そこでNPO法人アパリは、さらなる事業展開のため、「APARI West」の設置を決めました。「APARI West」は、DARCプログラム改善のために調査研究、次世代スタッフ教育を行い、これらを通じて司法、福祉、医療、心理、教育との連携を強めるとともに人のつながりを深め、ともに交流し、学び、研鑽し、さらなる向上とその成果の地域社会への還元を図ることとしました。NPO法人アパリならびにAPARI Westをよろしくお願い申し上げます。

理事長 近藤 恒夫